open brain が技術とどう向き合っているか。選定の基準、ツールとの距離感、「やらないこと」の決め方。
「最新の技術を使っているか」よりも、「その技術がクライアントの課題を解決するか」を常に優先します。Kubernetesが最適なこともあれば、シンプルなEC2で十分なこともある。LLMが有効な場面もあれば、ルールベースで十分な場面もある。
技術者として最新のツールやフレームワークに触れたい気持ちは理解しています。しかし、クライアントのプロジェクトは実験の場ではありません。「この状況で最も合理的な選択は何か」——この問いに対して誠実であることが、open brain の技術選定の基本方針です。
ゲームインフラの改善案件で学んだことがあります。「全面リプレイスが必要」と思い込んでいたクライアントに対し、診断を行ったところ、問題の80%は3つのボトルネックに起因していました。3つを改善するだけで、コスト40%削減を達成できた。
AI導入でも同じことが起きます。「AIでできること」のリストは長いですが、「この組織の、このタイミングで、このリソースで、最も効果的なAI活用は何か」は、たいていひとつかふたつです。
open brain のプロジェクトは、必ず「計測」から始まります。フォレンジックであればログの分析、インフラ改善であればコスト・パフォーマンスの可視化、AI導入であればデータの棚卸しと品質評価。
感覚的に「全体的に遅い」「なんとなく高い」「AIを入れたほうがいい気がする」——こうした曖昧な認識を、定量的なデータに変換することが最初の仕事です。データがあれば、優先順位は自然と見えてきます。データがなければ、どんな判断も根拠を欠きます。
「計測 → 診断 → 判断 → 実行」の順序は、技術の種類を問わず、すべてのプロジェクトに共通する基本フレームワークとして位置づけています。
PoCは成功したのに本番投入できない。最新のアーキテクチャを導入したのに、チームが運用できない。こうしたケースの原因は、ほとんどの場合「運用の設計が抜けている」ことにあります。
open brain が技術選定で最も重視するのは、「このチームが、日常的に運用し続けられるか」です。技術的に最先端であっても、運用が回らなければ意味がない。逆に、やや古い技術であっても、チームが自信を持って運用できるなら、それが最適解かもしれない。
技術の選定は、導入の瞬間ではなく、1年後の運用を想像して行う。これがopen brainの技術観です。